【耐油安全靴の選び方】厨房・工場で滑らない!おすすめ素材・実験レビュー・寿命目安

厨房や工場など油汚れが避けられない現場では、「耐油性能」のある安全靴が必須です。
耐油性の低い靴を履き続けると、ソールが油で劣化し、ひび割れや滑りやすさを引き起こし、転倒事故のリスクが高まります。
しかし、耐油安全靴といっても素材や構造はさまざまで、選び方を間違えると数ヶ月でソールがダメになることもあります。
本記事では、油に強いソール素材の見分け方から、実際に厨房・工場で行った耐油性能の実験レビュー、さらに寿命の目安と買い替えタイミングまで徹底解説します。
これから耐油安全靴を購入する方や、今の靴がどれくらい持つのか気になる方は、ぜひ最後までご覧ください。

油で劣化しにくいソール素材の選び方

耐油性能の高い安全靴を選ぶうえで最も重要なのは、ソールに使用されている素材です。一般的な安全靴のソールにはゴム(ラバー)、TPR(熱可塑性ゴム)、PU(ポリウレタン)などが使われますが、それぞれ油に対する耐性が異なります。

ラバーソールは耐油性が高く、特にNBR(ニトリルゴム)配合のものは、鉱物油や動植物油にも強い特性を持っています。耐摩耗性にも優れるため、長期間使用してもソールが硬化しにくいのが魅力です。
PUソールは軽量でクッション性が高い一方、油には弱く、長期間油に触れると加水分解やひび割れが起きやすくなります。ただし、PUの上にラバー層を組み合わせた二層構造タイプであれば、耐油性と軽量性を両立できます。
EVAソールは軽量ですが、耐油性は低めで、厨房や油を多く扱う現場には不向きです。

選び方のポイントは、耐油性のある素材を明記しているか、そして「耐油底(OIL RESISTANT)」などの表示があるかを確認することです。特に長時間油の上を歩く可能性がある現場では、ニトリルゴムや耐油仕様ラバーソールを選ぶのが鉄則です。

厨房・工場での耐油実験レビュー

耐油性能の表示があっても、実際にどの程度油に強いのかは気になるところです。そこで、筆者が実際に厨房と工場の2つの環境で、異なるソール素材の安全靴を履き比べてみました。

テスト内容はシンプルで、油汚れの多い床を一日中歩き回る作業を3週間続け、その後ソールの状態を観察しました。結果、ニトリルゴムソールはほぼ変化なしで、弾力や摩擦力も初日とほぼ同じでした。一方、PUソールは表面に軽いひび割れが見られ、滑りやすくなった印象がありました。EVAソールは1週間目から硬化が始まり、3週間後にはグリップ力が大きく低下しました。

また、滑りにくさという点では、油に濡れたタイル床でもしっかりグリップするラバーソールが圧倒的に優れていました。厨房のように水と油が混ざる床面では、防滑性能と耐油性能を両立したモデルが非常に有効です。
この結果から、耐油性能を重視する現場では、やはりラバーソール+防滑パターンの組み合わせが最も安心と言えるでしょう。

耐油モデルの寿命と買い替え目安

耐油安全靴の寿命は、素材・使用環境・メンテナンスによって大きく変わります。一般的には、ラバーソールの耐油モデルは1〜2年程度、PUソールやEVAソールは半年〜1年程度が目安です。

買い替えのサインとしては、

  • ソールにひび割れが見られる
  • 滑りやすくなった
  • 靴底のパターンが摩耗して浅くなっている
  • ソールが硬化して弾力を失っている

などがあります。
特に油の多い現場では、見た目がまだきれいでもソールのグリップ力が低下している場合があるため、定期的に滑りやすさをチェックすることが重要です。

また、長持ちさせるためには、作業後にソールの油汚れを拭き取り、しっかり乾燥させることが効果的です。油が長時間付着したままだと、素材の劣化が早まります。
安全性を確保するためにも、耐油モデルは「限界まで履く」のではなく、性能が落ち始めた段階で早めに交換することをおすすめします。

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